国立競技場や将棋会館にほど近い千駄ヶ谷の住宅地に、緑に囲まれて鎮まる八幡様です。昔この地の森から白い鳩の群れが西へ飛び立ったという言い伝えが「はとのもり」の名の由来で、平安時代の860年に円仁が神像を作って八幡宮として祀ったと伝わります。境内でとくに目を引くのが、江戸時代中期に築かれた冨士塚で、都内に残る富士塚のなかで最も古いものとして都の文化財に指定されています。富士山の溶岩を配した小さな山を登れば、手軽に富士登拝の気分を味わえます。将棋会館が近いことから、大山康晴名人が奉納した大駒を納める将棋堂もあり、毎年1月にはプロ棋士も参列して祈願祭が行われます。戦後に復元された総欅造りの社殿や能楽殿での薪能、季節の花手水など、見どころの多い社です。
見どころ
- 千駄ヶ谷の冨士塚: 寛政元年(1789年)築造とされる、都内に現存する中で最も古い富士塚。東京都指定有形民俗文化財で、山頂に奥宮、麓に里宮、七合目に身禄像がある
- 冨士塚の狛犬: 享保20年(1735年)の銘があるとされ、頭のくぼみに水がたまることから「カッパ狛犬」とも呼ばれる
- 将棋堂: 日本将棋連盟の大山康晴十五世名人が昭和61年に奉納した、高さ1.2mの欅の大駒を納める六角堂
- 総欅造りの御社殿: 戦災で失われた社殿を平成5年(1993年)に戦前の姿で復元。拝殿の天井には草花や道具を描いた108点の天井画がある
- 能楽殿と御神木: 平成12年(2000年)建て替えの能楽殿で薪能が催される。戦火を生き延びた銀杏が御神木
参拝の案内
- 住所
- 〒151-0051 東京都渋谷区千駄ヶ谷1-1-24
- アクセス
- JR総武線「千駄ケ谷駅」から徒歩約5分
- 都営大江戸線「国立競技場駅」から徒歩約5分
- 東京メトロ副都心線「北参道駅」から徒歩約5分
- 参拝時間
- 境内参拝は自由。社務所・授与所の受付は9:00〜17:00(年中無休)。ご祈祷は9:00〜16:00。元日は授与所を午前0時から2時前後まで開ける。冨士塚はいつでも登拝できるが、祭典・作業・薪能の際は閉鎖することがあり、夜間は避けるよう案内されている
- 御朱印
- 確認中 授与所で9:00〜17:00に受付。初穂料は各500円(2026年10月の授与品改定でも御朱印は据え置き)。通常は御朱印帳に書いてもらえるが、例大祭の時期(2026年は9月11日〜14日)など繁忙時は書き置きのみになる。過去に作家とのコラボ限定御朱印が頒布された(2026年に終了)
- 御朱印帳
- オリジナル御朱印帳あり。花柄・朱・緑(各2,000円)、大判(2,500円。2026年10月時点で在庫切れ)
- 混雑する時期
- 9月の例大祭(第2土・日曜)は1年で最も大きな祭りで、境内に出店が並ぶ
- 5月の鳩森薪能は毎年多くの来場者がある
- 1月5日頃の将棋堂祈願祭には将棋関係者が多数集まる
由緒・信仰
- 創建
- 鳩の群れが飛び立った霊瑞から祠を建てたのが始まりとされ、貞観2年(860年)に慈覚大師(円仁)が村人の願いで神像を作り、八幡宮として祀ったと伝わる
- 主な行事
- 歳旦祭・新春奉納式(1月1日 午前0時から能楽殿で謡の奉納)
- 将棋堂祈願祭(1月5日頃)
- 節分祭(2月3日)
- 甲賀稲荷社例祭(4月15日)
- 鳩森薪能(5月)
- 冨士浅間神社例祭(6月3日。祭典後に冨士塚登拝)
- 夏越の大祓(6月30日)・年越の大祓(12月30日)
- 例大祭(9月第2土曜・日曜。3年に1度は氏子8町会の神輿連合渡御)
- 新嘗祭(11月27日)
Googleマップで経路を見る
参考にした資料(11件・2026-10-16確認)
参拝時間・拝観料・御朱印の受付・駐車場は変わることがあります。お出かけ前に公式の案内をご確認ください。