豊岡市出石の城下町から少し離れた宮内の山すそに鎮まる、但馬国の一宮です。地元では「いっきゅうさん」と呼ばれ親しまれています。古事記や日本書紀に新羅の王子として登場する天日槍命と、その天日槍命がもたらした八種の神宝をまつります。昔の但馬は泥の海で、天日槍命が円山川河口の岩山を切り開いて水を日本海に流し、豊かな平野をつくったという伝説が残ります。そのため土木や開拓の神として信仰され、年明けには地元の建設会社がそろって祈祷に訪れます。現在の社殿は大正3年の再建で、朱塗りの神門をくぐると、独立した唐破風の向拝を持つ珍しい拝殿が迎えてくれます。境内北東の隅には人の立ち入らない禁足地が残り、古い信仰の姿を伝えています。5月5日ののぼりまわしや、11月の御年花祭など独特の神事も見られます。
見どころ
- 大正3年再建の社殿: 明治43年(1910年)の火災ののち建て直された。透塀に囲まれた三間社流造の本殿の手前に、舞殿形式の入母屋造の拝殿が建つ。主要な社殿は豊岡市の有形文化財。
- 拝殿の向拝: 拝殿の正面に、屋根から独立した平唐破風の向拝が付く珍しいつくりで、公式も他に例がないと紹介している。
- 丹塗りの神門: 朱塗りの八脚門で、蟇股の飾りが数多く付き、左右の塀も朱で彩られている。
- 禁足地: 境内の北東隅に老木が茂る禁足地があり、柵で囲まれている。かつて天日槍の墓所とも言われた場所で、立ち入ると祟りがあると伝わる。
- 鳥居の残欠: 昭和初期に神社の西約500mの地点から古い鳥居の一部が掘り出され、市の文化財になっている。近くの「鳥居」という地名もこれに由来するとされる。
参拝の案内
- 住所
- 〒668-0204 兵庫県豊岡市出石町宮内99
- アクセス
- JR山陰本線「豊岡駅」から全但バス出石方面行きで約25分、「鳥居」(公式サイトでは「鳥居橋」)下車、東へ徒歩約7〜10分
- JR山陰本線「江原駅」からも全但バス出石方面行きあり(「鳥居」下車)
- 車: 北近畿豊岡自動車道「和田山IC」から約25km(公式サイトでは八鹿方面へ約45分)。舞鶴若狭自動車道「福知山IC」から約40km
- 御朱印
- 確認中 公式サイトに御朱印の見本と「御初穂料 三百円」の記載あり(公式サイトの最終更新は2009年のため、現在の金額は未確認)。受付場所・時間は記載なし。
- 混雑する時期
- 元日の初詣(午前0時の大太鼓を合図に始まる)
- 年明けの初出勤の時期は、地元の土木・建築会社の祈祷が多数行われる
- 10月20日の例祭(地元小学生の奉納相撲で賑わう)
- 11月15日前後の七五三詣・初宮詣の家族連れ
由緒・信仰
- ご祭神
- 伊豆志八前大神(天日槍命が持ち来たった八種の神宝の神霊)、天日槍命
- 社格など
- 式内社(名神大社)・但馬国一宮・旧国幣中社・神社本庁の別表神社
- 創建
- 創建年代は不詳。社伝(一宮縁起)では、谿羽道命と多遅麻比那良岐命が祖神の天日槍命をまつったのが始まりと伝わる。
- ご利益
- 土木・治水・殖産興業(開拓の神として)初宮詣厄祓七五三安産交通安全入試合格家内安全学力向上心願成就
- 主な行事
- 初詣・新年祭(1月1日。新年零時の大太鼓を合図に始まる)
- 立春祭(立春の日。神前に神馬藻を供える特殊神事)
- 節句祭・のぼりまわし(5月5日。豊岡市の無形民俗文化財)
- 例祭(10月20日。地元小学生の奉納相撲)
- 御年花祭(おはなびら祭り、11月23日)
Googleマップで経路を見る
参考にした資料(8件・2026-10-16確認)
参拝時間・拝観料・御朱印の受付・駐車場は変わることがあります。お出かけ前に公式の案内をご確認ください。